人間の裸眼での二点識別域は0.2mmが限界と言われています。しかし、自由診療で行うような高度な治療においてはミクロン単位の正確さが要求されます。そのようなとき、マイクロスコープを使用し、肉眼の3~20倍に拡大した視野で治療を行うことで、より正確な作業が可能となり、治療のレベルを格段に向上させることができます。
マイクロスコープを使用することにより、歯科医師の“経験”や“勘”だけに頼ってきたひとむかし前の治療では不可能だった高度なレベルの治療を行うことができるようになります。
マイクロスコープは、歯科でも有効性が認知されるようになりましたが、日本での普及はまだまだ一般的ではなく、現在でも、全国の歯科医院でマイクロスコープが設置されているクリニックは、いまだ少ないのが現状です。
歯科でマイクロスコープを使用した治療が普及していない理由としては、機器が高価なことや、歯科領域におけるマイクロスコープの歴史がまだ浅く、教育の場が充実していないことなどがあげられます。また、精密なマイクロスコープを設置していても、それを使いこなせる知識と技術を歯科医師が身につけていなければ、精度の高い治療を提供することはできません。
当院では、様々な治療にマイクロスコープを使用し、より精密で高度な治療を患者様に提供するため、日々研鑽を積み、技術の向上に努めております。
根管治療(根の中の治療)は、マイクロスコープが最も必要とされる治療のひとつです。
歯の中にある根管は、非常に複雑で細かい形態をしているにもかかわらず、従来は、”手探り”で、手指の感覚だけを頼りに治療を行ってきました。
しかし、マイクロスコープを使用することにより、歯の内部を拡大視し、直接根管内を見ながら正確に治療が行うことが可能となるため、従来では考えられないような細部の治療も可能となり、治療のレベルを格段に向上させることができます。
マイクロスコープを用いて虫歯の患部を高倍率で直接見ながら治療を行うことによって、より精密なミニマムインタベーション(MI)治療を行うことが可能となります。すなわち、虫歯になった悪い所のみを削り取ることが可能となり、削る歯の量を最小限に抑えることができるようになります。また、虫歯で削った部分を封鎖していく段階でも、マイクロスコープや拡大眼鏡を使用することにより、目では確認できないようなわずかな段差(ギャップ)も見逃すことなく、より正確な充填(詰め物)を行うことを可能にし、二次カリエスを極限まで抑制します。
審美歯科治療では、美しさとともに生体に親和した機能を得ることが必要となるため、あらゆる治療ステップにおいて、非常に高い精度が要求されます。
通常、適切な審美歯科治療を達成するには、非常に高いレベルの精度を必要とします。肉眼のみに頼った従来の治療では、当然限界があるため、理想的な精度を得ることはできません。
しかし、マイクロスコープによる精密な治療を行うことで、数ミクロン単位の高い精度の治療を行うことが可能となります。
松尾歯科医院 鹿児島では、そのような高い精度の審美歯科治療を提供しています。